日本物理学会誌
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乱流の秩序構造
高木 隆司
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1982 年 37 巻 1 号 p. 20-27

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抄録
乱流の秩序構造というと, 相反する二つの概念を結びつけたように見える. しかし, 乱流とは完全に乱れているものではなく, ある種の長距離秩序が存在することが最近流体力学の分野で話題になってきた. 平均としてずり成分を持つ種々の乱流について, 秩序構造の形が実験的にも理論的にも調べられている. ところが, 秩序構造にはいまだにはっきりした定義がなく, すじみちの整った解説も難しいのが現状である. ここでは, 今までに明らかにされた事項を説明して, 従来の乱流に対する考え方がいかに修正を受けなければならないかという点を見ていくことにする.
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