日本物理学会誌
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ビームの物理
安東 愛之輔井上 信片山 武司平田 光司
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1997 年 52 巻 2 号 p. 83-89

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抄録

"加速器" はその発明以来, 急速な進歩を遂げてきた. 加速器によって人工的に生み出された"ビーム (イオンビーム・電子ビーム・光子ビーム等)"は, 今や高エネルギー物理学の領域にとどまらず, 医学・工学・産業など様々な分野に応用されており, その結果, ビームの質に対する要求は多様化の一途をたどっている. このため, 今日では, 粒子ビームの物理的性質やその生成過程に対する, より基礎的な理解が必要不可欠となると同時に, 応用という見地を離れて, ビームそのものを物理学の対象として研究することの重要性も徐々に認識されるようになってきた. 以下では, この"ビームの物理"における最近の研究動向の一端を簡単に解説する.

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