抄録
ナシ大苗の初期生育を向上させるため,定植1~2年目に点滴かん水やマルチを行って,土壌水分や地温が樹の生育に及ぼす影響を調査した。
点滴かん水を行った結果,定植1~2年目ともに新しょうの生育や樹冠の大きさは慣行区に比べ向上し,果重も慣行区に比べて7%重くなった。この要因として,試験期間中の土壌の体積含水率が慣行区に比べ高く推移したことが挙げられる。
ポリエチレンフィルムで被覆した結果,定植1~2年目ともに新しょうの生育や樹冠の大きさは慣行区に比べ向上した。この要因として,マルチ被覆により根の伸長が盛んな5月の地温が慣行区よりも3.3℃高くなり,根の伸長に好適な条件になったことが挙げられる。