千葉県農林総合研究センター研究報告
Online ISSN : 2185-1808
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転炉スラグの施用による土壌pH調整がスイカの生育,収量及びMgO吸収に及ぼす影響
木村 美紀鈴木 秀章八槇 敦横山 とも子金子 洋平
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2018 年 2018 巻 10 号 p. 89-96

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抄録
転炉スラグの施用により深さ10cmまでの土壌pHを7.5に調整し,生育に好適な土壌pHを超える条件下でのスイカの生育,収量,果実品質及びMgO吸収量への影響を調査した.転炉スラグ施用後2.6年経過したが,その間のスイカ栽培時の土壌pHは6.8~7.7に維持された.慣行の栽培法では,転炉スラグの施用によるスイカの生育,収量及び果実品質に影響はなかった.一方,転炉スラグの施用により土壌中のCaO/MgO比が高くなり,葉のMgO含量が低下した.Fe,Mnなどの微量要素の含量には影響がなかった.転炉スラグに加えて水酸化マグネシウムを施用したところ,葉のMgO含量は有意に高くなった.これらのことから,MgO欠乏が発生しなければ,転炉スラグの施用はスイカ栽培に影響しないことが明らかとなった.また,MgOの欠乏が生じやすい栽培条件の場合は,転炉スラグの施用時には同時にMgOを補給し,MgO欠乏症の発生を防ぐ必要があると考えられる.
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© 2018 千葉県農林総合研究センター
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