千葉県農林総合研究センター特別報告
Online ISSN : 2760-5817
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牛ふんの炭化・除塩による窒素低負荷型リン酸資材に関する研究
真行寺 孝
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2011 年 2011 巻 2 号 p. 1-55

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抄録
家畜ふんを炭化物にして農地に還元する手法は,上述のように環境負荷低減と資源再利用が同時に達成できる可能性を秘めた有望な技術である.しかし,関連の研究 が極めて少ないことから,家畜ふん炭化物の農地還元の効果を作物と土壌に対する養分的影響といった基本的な視点から検討し,明らかにする必要があると考える. そこで,本研究では,初めに,牛ふん炭の施用効果に関す る基礎資料を得る目的で牛ふん炭の速効性肥料としての特性を検討し,次に,牛ふん炭を多量の余剰家畜排泄物の有効な利用法と位置づける目的から多量施用が可能な土壌改良資材としての特性を検討した。このため,特に家畜排泄物の多量施用時に問題となる塩類の処理方法, さらにリン酸資材的な利用法の開発に焦点を当てた研究に取り組んだ.以上の研究目標に沿って,本論文では, 第Ⅱ章において牛ふん炭中のリン酸及びカリの肥料と等量施用した場合の速効性肥料代替性,第Ⅲ章では多量施 用を行った場合の牛ふん炭の施用限界と施用土壌の塩類集積,及び潅水除塩対策時の溶脱塩類の特徴と植物体の養分吸収特性,第Ⅳ章ではコマツナを指標作物としたリン酸肥効の判定とこれに基づく牛ふん炭の緩効性リン酸資材としての特性評価,及び除塩牛ふん炭のリン酸資材特性と塩類集積の軽減効果の評価,第V章ではカラムモデル試験による除塩牛ふん炭作成のための効率的な潅水除塩法の解明といった内容の一連の試験を実施した.
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© 2011 千葉県農林総合研究センター
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