Print ISSN : 0016-450X
124. 腹水肝癌の電子顕微鏡学的研究
中馬 英二藤原 忠森 祥市
著者情報
ジャーナル フリー

1956 年 47 巻 3-4 号 p. 526-527

詳細
抄録

1. 電子顕微鏡的には, 腹水肝癌細胞と, 普通の臓器細胞の構造とは, 遊離面の突起以外, 余り, 変化なし。また, 細胞間には, 固有の線維成分を認めない。2. 隣接する突起は, 両細胞間にある小線維とも考えられるが, これと, 嗜銀性線維との関係は, なお, 将来の研究を要する。3. この突起は, 原形質の一部の空胞化にともない, その周縁の残存細胞質と, 原形質膜および, 空胞の限界膜の隣接によって, 形成されたものと思われる。

著者関連情報
© 日本癌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top