Print ISSN : 0016-450X
癌組織のデオキシアルドラーゼ活性
杉村 隆神谷 知弥
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1957 年 48 巻 3 号 p. 249-253

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抄録
デオキシリボース生合成については Racker のデオキシアルドラーゼによって3-phosphoglyceraldehyde とアセトアルデヒドから縮合する酵素が知られている。他のみちすぢも推測されているがまだ関与する酵素は確認されていない。
われわれは増殖の盛んな癌組織において, デオキシアルドラーゼ活性を測定することを試みた。数種のハツカネズミ, ダイコクネズミの移植性腫瘍は, Racker により哺乳動物の組織の中では活性が高いと報告されているハツカネズミの肝の約2/3の活性ないしほぼ等しい活性を示した。われわれは広く癌組織一般にこの酵素が存在するものと推定する。
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© 日本癌学会
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