脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
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原著
頸動脈狭窄症に対する発症急性期ないし亜急性期血行再建術の手術成績
久門 良明渡邉 英昭田川 雅彦井上 明宏山下 大介松本 調大西 丘倫
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2014 年 25 巻 2 号 p. 15-21

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抄録

発症4 週以内の急性/亜急性期に行う頸動脈狭窄症への血行再建の安全性を検討した.238 件(CEA:104,CAS:134)を急性/亜急性期群(A 群)と慢性期群(C 群)に分け,治療結果を比較した.各群17 件(CEA:9,CAS:8)と221 件(CEA:95,CAS:126)であった.虚血性神経症状をA 群6%,C 群3%に認め,両群間と両手技間に差はなかった.新たな脳梗塞をA 群21%(CEA:11%,CAS:40%),C 群24%(CEA:12%,CAS:37%)に認め,C 群ではCAS に高頻度であった.過灌流症候群(HPS)をA 群29%,C 群1%に認め,両手技ともA 群で高頻度であった.A 群でHPS を認めた5 例は脳血流量,血管反応性が低下しており,発症を予測した血圧管理で致死的出血はなかった.頸動脈狭窄症への発症早期の血行再建ではHPS が高頻度で,実施する場合には発症を予測した周術期管理が望まれる.

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© 2014 日本脳循環代謝学会
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