Chem-Bio Informatics Journal
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化学的解析と分子モデリングによるコエンザイムQ10の γ-シクロデキストリン包接体の構造に関する研究
宮本 秀一河合 聡人樋口 成定西 有希谷本 敏子上梶 友記子中田 大介福見 宏寺尾 啓二
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2009 年 9 巻 p. 1-11

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抄録

コエンザイムQ10(CoQ10)をγ-シクロデキストリン(γ-CD)との複合体にすることにより、安定性、分散性ならびに生物学的利用率が改善することは既に知られている。しかしながら、γ-CD/CoQ10複合体の3次元構造については、現在のところあまりよくわかっていない。そこで我々は、化学的解析と分子モデリングの手法を用いて、複合体の分子組成と3次元構造を調べた。NMR解析とHPLC解析を行ないCoQ10とγ-CDのモル比を調べたところ、γ-CD/CoQ10は2.5であることが分かった。γ-CD/CoQ10複合体のDSC解析を行なって、包接体形成を示唆する結果を得た。さらに、γ-CD/CoQ10の比率に対応する3種類の複合体モデル(γ-CD×2+CoQ10;γ-CD×3+CoQ10;γ-CD×5+CoQ10×2)を構築し、分子力学と動力学計算を行ない、いくつかの考えられる複合体構造を提示した。最後に、それらの構造をもとに、複合体構造の構造的特徴とエネルギーについて考察した。

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2009 Chem-Bio Informatics Society
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