環境情報科学論文集
Vol.17(第17回環境研究発表会)
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中山間地域における生物資源利用と耕作放棄の関係からみた二次的な自然環境の変貌
後藤 厳寛杉田 幹夫
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p. 107-112

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抄録
薪炭林や農用林として活用された二次林や草地は、一般に1960年頃に起こった燃料革命や科学肥料の急速な普及によって利用・管理が行われず林分が放置されたために荒廃したと認識されている。今回の調査結果から、山間部では、既往研究で認識されている上記の荒廃要因のほかに、生活様式や生業活動の変化による資源利用の減少や林床の非管理によると考えられる林内生物資源の減少、集落から離れた場所に位置していた山腹の畑や急勾配の傾斜地畑での耕作放棄に始まる林道の恒常的な管理放棄といった理由が、森林や草原など二次的な自然環境の荒廃に影響したものと考察した。
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© {2003}(社)環境情報科学センター
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