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壁面緑化植物の蒸散作用による建物周辺の温熱環境改善効果を定量的に明らかにしていくことを目的として、実験を行った。実験には、壁面緑化に一般的に使用されている つる植物のヘデラカナリエンシスをプランターに植栽したものを用い、重量法によって蒸散量を推定した。測定の結果、土壌蒸発量を差し引いたヘデラカナリエンシスの重量法から推定される日蒸散量は、緑化部分の垂直面積あたり0.6mm程度であった。また、日中における蒸散による潜熱フラックスは、正味放射量の約25%程度であり、この分が顕熱や伝導熱の低減に寄与し、周辺暑熱環境緩和に貢献できるものと期待できる。