野外設置型モデルエコシステムにおける植物プランクトン相の変遷に着目して群集構造に及ぼす底泥処理の影響,特に種多様性に及ぼす影響について実験的に検討を行った。その結果,1)底泥処理により栄養度に変化が生じ,処理強度が強くなると富栄養化度が低下すること,2)底泥処理により生物相の多様性に変化が生じ,処理の強度が強すぎると多様性が低下すること,3)底泥処理により生態系構造に変化が生じ,処理強度が強いほど構造変化が大きいこと,が示され,環境修復を施工する上では,修復手法の選択に留意し,生態系に及ぼす影響を評価しておく必要があると考えられた。