環境情報科学論文集
Vol.23(第23回環境情報科学学術研究論文発表会)
会議情報

クマ剥ぎの発生実態と発生要因及び防除策に関する既往文献調査
福田 夏子下村 彰男斎藤 馨
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 137-142

詳細
抄録

これまで林業被害の実態や防除に重点を置かれていたクマ剥ぎに関する既往知見を,単木レベル及び林分レベルにおいて,1)発生実態 2)発生要因 3)防除策について整理した結果,①クマ剥ぎは胸高直径が大きく成長のよい木,20~30年生林分で発生する傾向があること,②こうした木や林分でクマが摂取するとされる糖含量が増加すること,③巻き付けや忌避剤塗布,クマの捕獲などの対処療法的防除策が多く取られていることが分かった。発生しにくい施業方法の考案だけでなく,クマの生息環境として発生林分を評価するなどの,長期的防除のための研究が望まれる。

著者関連情報
© {2009}(社)環境情報科学センター
前の記事 次の記事
feedback
Top