環境情報科学論文集
Vol.34(2020年度 環境情報科学研究発表大会)
会議情報

研究論文
山岳遭難記録に基づく,行動形態および山群,山域,個別山域内で遭難特性の比較検討
小林 昭裕
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 1-6

詳細
抄録

本研究では,警察の山岳遭難記録をもとに,行動形態による遭難特性の相違を考慮し,採集行動,スキー行動,一般登山に区分し比較検討した。次に一般登山に対し,山域毎の危険性に応じた遭難対応の必要性を踏まえ,遭難者が多い北アルプスの山岳遭難特性を,他の山群,北アルプス内の山域間,個別山域,3つの異なる空間尺度で比較検討した。その結果,採集行動やスキー行動では遭難特性が一般登山とは異なり,個別に対処する必要性が示された。山群,山域,個別山域で比較検討から,各空間尺度で導出された遭難特性,および空間尺度に跨る遭難特性,相互の共通点や相違点を確認し,遭難対策で着眼すべき点や今後の課題を明らかにした。

著者関連情報
© 2020 (社)環境情報科学センター
次の記事
feedback
Top