道路法面にて,クズの繁茂が問題となっている。環境保全に配慮した持続可能で低コストの道路法面管理の実現には,クズの繁茂に対する人々の許容を高める必要がある。本研究は,現状で人々はどの程度の管理ならばクズが繁茂した景観を許容するのか,また,許容と関連がある景観評価者の特性は何かを明らかにすることにした。首都圏の住民を対象に茨城県内の高速道路の法面についてアンケート調査を行った(n=1,000)。クズがフェンスを越えた景観は多くの人から許容されず,フェンスを越える様子が全くなくても4 割以上という一定数の人々からは許容されないことを明らかにした。