セメントペースト硬化体を粉砕して得られた粒子とシリカフュームや高炉スラグ微粉末を質量比1:1で混合し、W/S=0.8のペーストを20℃で1週間から10年間養生してポゾラン反応させた。セメント硬化体中に生成していた水酸化カルシウム結晶が減少、消失していく過程と反応中に起こる形態の変化を検討し、以下の結果を得た。セメント硬化体とシリカフューム系試料ではポゾラン反応の進行に伴って、水酸化カルシウムが消失し、水酸化カルシウム結晶の存在した場所は空隙になっていく。さらに反応が進行すると空隙に水和物が析出する。セメント硬化体とスラグ微粉末系試料では、10年養生でも水酸化カルシウムは消失せず、結晶の周囲に大きな空隙は認められない。