セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
クリンカー中の酸化セリウムがセメントの諸物性に及ぼす影響
原田 匠田中 久順山下 牧生中西 陽一郎
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2012 年 66 巻 1 号 p. 237-242

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抄録

半導体工場で発生する汚泥はSiO2、Al2O3を多く含有することから、セメント工場で処理することが期待されている。しかし、汚泥は同時に酸化セリウム(CeO2)も含有しており、クリンカーおよびセメント物性の変化が危惧される。そこで、本研究ではCeO2を最大で3.13%含有するクリンカーおよびセメントを作製し、各種物性に及ぼす影響を調べた。その結果、CeO2の含有量の増加とともに焼成反応性は若干向上した。試験範囲内ではクリンカーの鉱物組成は同等であったが、セメントの凝結は遅延し、圧縮強さは低下した。これは、CeO2がクリンカー鉱物へ固溶し、水和反応性が低下したためである。

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© 一般社団法人セメント協会
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