本研究では、セメント少量混合成分としてフライアッシュを用いる場合のコンクリートの基本的性能について、フライアッシュを細骨材代替材として用いる場合との組み合わせ効果も含めて、検討した。その結果、フライアッシュを少量混合するとAE減水剤の使用量を低減することができること、細骨材代替を含む混合率15%で、かつ材齢91日で少量混合成分無混入の場合と同程度の圧縮強度を得ることができるが、10%以下の混合率においては少量混合成分無混入の場合の強度を下回ること、等が明らかになった。しかし、長さ変化、凍結融解抵抗性、中性化深さについては、石灰石及び高炉スラグ微粉を含む少量混合成分の有無の影響は少ないことも明らかになった。