セメント・コンクリート論文集
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セメント化学
高間隙相型セメントペーストの流動性と水和特性
荻野 正貴新 大軌坂井 悦郎丸屋 英二
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2012 年 66 巻 1 号 p. 41-46

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抄録

現在セメントの生産量は減少傾向にあるが、他産業からの廃棄物の受け入れ量は増加していく必要がある。しかし廃棄物はセメントと比較してアルミナ成分が多く、廃棄物使用量の増加時には、セメントペーストの流動性悪化が問題となる。本研究では3CaO・Al2O3と4CaO・Al2O3・Fe2O3を増加させたセメントクリンカーに対し、石灰石微粉末やセッコウの添加量を調製し、流動性を改善した。その結果、石灰石微粉末量を10%、SO3量を4%とした際、セメントの初期の水和反応が抑えられ、既存のセメントペーストと近い流動性となることが分かった。

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© 一般社団法人セメント協会
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