2013 年 67 巻 1 号 p. 356-362
本研究はセメント硬化体の処女乾燥・再吸着時の乾燥収縮量を予測するために、従来用いられてきたセメント硬化体の細孔形状を円筒形と仮定されて構築された円筒形細孔モデルと、セメント内部の一部分を二つの平板が成すスリット状細孔と考え、熱力学的アプローチからスリット状細孔モデルを構築し、それらを組み合わせることで乾燥収縮のヒステリシスループを再現することが出来た。また乾燥収縮量の詳しい値に乖離が見られたためパラメータ等を吟味し、精度を上げることで改善されると考える。