副生の水酸化カルシウムとケイ石を原料として、ロータリーキルンでの焼成試験を行った結果、遊離石灰や不溶解残分はわずかであり、純度の高いC2Sを得ることができた。副生の水酸化カルシウムとケイ石からC2Sを製造するときのCO2排出量原単位は124.5kg-CO2/トンとなり、普通ポルトランドセメントを基準とした場合には83.9%のCO2削減となった。このC2Sを炭酸化して用いると、C2S 1トンに対して理論的に500kgのCO2を吸収することができる。カルシウムカーバイド工業の副生の水酸化カルシウム21万トンをすべてこの用途で用いると、11.6万トンのCO2を吸収することが可能である。