抄録
本論文では従来コンクリートの自己治癒現象と目されてきたひび割れ内の通水量の経時的な変化について、初期段階での急激な抑制に着目し、そのメカニズムを検討した。通水量の抑制に対し未水和セメント量による比較や内部ひび割れ幅の変化に基づく分析を行い自己治癒現象との関係を検証した。その上で可視化実験での観察によりひび割れ内への気泡の出現という新たなメカニズムを発見した。さらに気泡の生成要因や長期的な影響について検討し、通水後1日の急激な抑制に加え1か月程度の長期的な通水量抑制現象においても気泡の影響が大きいことを確認した。