高圧環境下でのコンクリート変形機構の理解を目的として、セメントペーストを対象に高圧三軸試験を実施した。その結果、延性変形中の強度に封圧依存性がほとんど見られなかった。また試験後にサンプルを切断し、イオンミリング法により断面作製して内部のSEM観察を実施したところ、試験前と比較して反射電子像のコントラストが暗くなっていた。以上の結果より、三軸試験において水和物に結晶塑性のような分子レベルの構造変化が生じたものと解釈した。また高圧三軸試験によりサンプルの空隙量は減少しており、特に400MPaの封圧で実施した場合には極端に減少する結果となった。