2015 年 69 巻 1 号 p. 251-256
本研究では、ポーラスコンクリートの圧縮性状に及ぼす全空隙率及び水セメント比の影響、並びに圧縮強度、静弾性係数及び動弾性係数の関係を明らかにすることを目的としている。その結果、水セメント比にかかわらず、ポーラスコンクリートの圧縮強度、静弾性係数及び動弾性係数は、全空隙率の増加に伴って減少する傾向にある。一方、全空隙率にかかわらず、ポーラスコンクリートの動弾性係数は静弾性係数に比べて20%程度大きい値を示す。又、ポーラスコンクリートの動弾性係数及び静弾性係数と圧縮強度の間には高い相関性が認められ、普通コンクリート同様に、圧縮強度を因子としてそれらを推定することが可能である。