セメント・コンクリート論文集
Online ISSN : 2187-3313
Print ISSN : 0916-3182
ISSN-L : 0916-3182
セメント硬化体・モルタルの物性
硬化促進剤が高炉セメント硬化体の初期強度発現に及ぼす影響
小島 真実佐々木 健太胡桃澤 清文
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 72 巻 1 号 p. 114-121

詳細
抄録

高炉セメントの利用や寒冷地における凍結融解抵抗性増進を目的としたAE剤の利用によって、コンクリートの初期強度が低下する。これを補うためにポリオール系と硫酸塩系を併用した併用型硬化促進剤が開発されており、高い硬化促進効果が得られている。しかしながらその硬化促進メカニズムは詳細には明らかにされていない。本研究では、併用型硬化促進剤混和による高炉セメント硬化体の初期強度発現メカニズムの解明を試みた。その結果、ポリオール系と硫酸塩系を併用することによりアルミネート相の水和反応が促進すること、併用型硬化促進剤が水酸化カルシウムを溶解し、高炉スラグ微粉末の反応を促進させる可能性があることを明らかにした。

著者関連情報
© 一般社団法人セメント協会
前の記事 次の記事
feedback
Top