2021 年 75 巻 1 号 p. 113-119
養生温度30℃で、材齢180日までの高C3Sセメント(H)を用い石灰石微粉末(LSP)を少量混合したフライアッシュ(FA)セメントの反応モデルによる反応解析とSEM-EDSによるC-S-Hの分析を行った。FAセメントにおいて、基材セメントとしてHを用いた場合の方が普通ポルトランドセメント(N)を基材セメントとした場合よりFAの反応率は大きな値を示した。これは反応モデルによる解析の結果、FAの周囲に形成される水和物層の水の移動がNを基材セメントとした場合より容易なためと推定された。また、Hを基材セメントとした場合の方がC-S-HのCa/Si比はNの場合より大きな値を示した。なお、C-S-HのAl/Si比は既往の研究より低い値を示したが、FAの反応量とガラス組成の影響と推定した。