CHEMOTHERAPY
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抗微生物剤の生体内動態に関する研究
フラルタドンについて
北本 治深谷 一太本間 久枝
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1962 年 10 巻 1 号 p. 75-79

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抄録

1939年 DODDらにより開始された二卜ロフランに関する研究より,種々の二卜ロフラン誘導体が提供された。これら晶卜ロフラン系化合物は,抗生剤とは作用機序を異にし,最近増加の一途を示している抗生剤耐性菌に対しても感受性を有して居り,臨床的応用が期待されるところである。教室においてもさきにブラヅリドンについて主に赤痢菌に対する態度について,抗生剤と交叉耐性を有しない利点のあることなどを報告した。今回米国のイー卜ン研究室において合成された新しい二卜ロフラン誘導体“Altafur”(一般名 Fura1tadone ,フラルタドン)(以下,Fとす)の提供をうけたので,種々の基礎的検討を加えるとともに,人体に投与した際の尿・便中濃度等を測定し,あわせて生体内動態について考察を加えたので報告する。

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© 社団法人日本化学療法学会
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