1981 年 29 巻 7 号 p. 738-742
Cefmetazoleのラット炎症Pouch内漫出液中への移行性とPouch内実験的感染に対する治療効果を検討し, Cefazolinについても同様の検討を行なった。その結果, 総薬物濃度では血清中および浸出液中ともにCefazolinの方がCefmetazoleよりも高い濃度推移を示したのに対し, 非結合型薬物濃度ではCefmetazoleの方がCefazolinよりも高い濃度推移を示した。また, ラットPouch内に接種した大腸菌に対する増殖抑制効果は, Cefmetazole, Cefazolinともに投与重の増加に伴なって強く発現したが, 両薬剤の効果を比較するとCefmetazoleの方がCefazolinよりも強く, しかも持続性を示した。