CHEMOTHERAPY
Online ISSN : 1884-5894
Print ISSN : 0009-3165
ISSN-L : 0009-3165
BRL25000 (Clavulanic acid-Amoxicillin) の基礎的・臨床的研究
斎藤 玲加藤 康道石川 清文上村 裕樹小田柿 栄之輔篠原 正英佐藤 清富沢 磨須美中山 一朗木下 与四男
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 30 巻 Supplement2 号 p. 125-143

詳細
抄録
BRL25000はAmoxicillim (AMPC) とβ-lactamase阻害剤のClavulanic acid (CVA) の2:1の合剤である。本剤の抗菌力を, 臨床分離のStaphylococcus aueus, Eschericha coli, Klebsiella pnmoniae, Proteus sp., Bacteroides fragilisなどについてAMPCを対照にして行なったところ, いずれも抗菌力の増強が認められた。
健康成人6名に本剤375mgおよび187.5mgを経口投与し, AMPC, CVAの血中濃度の推移および尿中排泄をみた。血中濃度はAMPCで最高5.6と25μg/ml, CVAで3.1と1.4μg/mlであった。尿中排泄率は8時間でAMPCは67.0と64.6%, CVAは46.0と46.9%であった。血中濃度, 尿中濃度ともに, 両剤の比率は投与量の比率を保っていた。
内科的感染症45例に本剤1日375mgを3~4回投与し, 臨床効果をみた。著効21例, 有効18例, やや有効3例, 無効3例で有効率は87%であった。副作用として胃腸症状を3例に認めた。またGPT上昇2例, 好酸球増多1例が認められた。
著者関連情報
© 社団法人日本化学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top