抄録
Ceftazidime (CAZ, SN401) の25, 50, 100および200mg/kg/dayをウサギの器官形成期に静脈内投与し, 胎仔に対する影響について検討した。
妊娠中の母獣については, 100mg/kg/day以上の用量の投与群で体重増加の抑制および摂餌量の滅少がみられた。妊娠29日の母獣の剖検では, 対照群と検体投与各群の臓器に異常は認められなかった。
胎仔に関しては, 100mg/kg/day以上の用量の投与群で雌の体長および体重に軽度な減少がみられた。また, 外形, 内臓および骨格の異常ならびに骨格変異に関しては, 検体の影響と考えられる所見は認められなかつた。
以上, 本実験下におけるウサギ器官形成期投与試験では, 本薬物はウサギに対して催奇形性はなく, 胎仔に対する最大無作用量は50mg/kg/dayであると結論された。