CHEMOTHERAPY
Online ISSN : 1884-5894
Print ISSN : 0009-3165
ISSN-L : 0009-3165
TA-058の臨床的検討
梅枝 愛郎福山 展金井 君江片貝 重之秋谷 寿一松尾 英徳稲沢 正士中沢 次夫笛木 隆三小林 節雄関 健鑑
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 32 巻 Supplement2 号 p. 222-224

詳細
抄録

内科領域感染症10例に対するTA-058の治療成績を報告する。
対象は肺炎9例, 急性腎盂腎炎1例で, TA-058を1日2~4g静注または点滴静注し, 以下の成績を得た。
細菌学的効果は, 起炎菌消失4例で, その内訳はH.influenzae 2例, 溶連菌1例, E. coli 1例であった。効果不明例は5例で, 他の1例では溶連菌からE. cloacaeへの菌交代が認められた。
臨床的効果は, 著効3例, 有効5例, やや有効は2例であった。
副作用は認められなかった。臨床検査では, 1例 (1日4g) で好酸球増多が認められたが, 発熱や皮疹なく, 肝機能障害も認められなかった。
以上より, T A-058は内科領域感染症に有用であることが示唆された。

著者関連情報
© 社団法人日本化学療法学会
前の記事 次の記事
feedback
Top