CHEMOTHERAPY
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TA-058の臨床的検討
山作 房之輔鈴木 康稔
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1984 年 32 巻 Supplement2 号 p. 230-233

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抄録

TA-058を5例の感染症患者に使用した。Streptococcus faecalisによる亜急性細菌性心内膜炎例は19, 1日3回の1.5時間点滴療法では完全には解熟せず, 効果不十分のため2g, 3回点滴に倍増し, 解熱, 検査値正常化して有効であった。増量後のTA-058血中濃度は点滴直前が10.8および13.2μg/ml, 点滴終了時の最高濃度は123μg/mlであったeこのほかは1gを1日2回使用し, 肺炎1例はやや有効, Streptococcus pneumoniaeによる慢性気管支炎急性増悪は有効, 慢性腎盂腎炎急性増悪の2例のうちShereptococcus faecalisによる例は有効, E.coliによる1例はやや有効であった。副作用, 臨床検査値畏常は全例に認めなかった。

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© 社団法人日本化学療法学会
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