CHEMOTHERAPY
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TA-058に関する基礎的・臨床的検討
加藤 政仁北浦 三郎南条 邦夫加藤 錠一吉友 和夫山本 素子滝沢 正子岸本 明比古武内 俊彦山本 俊幸鈴木 幹三
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1984 年 32 巻 Supplement2 号 p. 314-321

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抄録

TA-058について抗菌力ならびに臨床効果を検討し以下の結果を得た。
1) 抗菌力: 臨床材料から分離したE. coli, K. pneumoniae, Serratia, P. aeruginosa, Proteus属などのグラム陰性桿菌針136株についてTA-058の抗菌力をPIPCと比較した。
E. coli, Serratia, Proteus属に対してTA-058はPIPCと同等か, やや劣る抗菌力である。また, K. pneumoniae, P. aeruginesaに対してTA-058はPIPCより2~4管劣る抗菌力である。
2) 臨床成績: 呼吸器感染症18例, 胆道感染症3例, 尿路感染症1例, 不明熱1例の計23例に本剤を使用した。その結果, 著効2例, 有効14例, やや有効3例, 無効3例, 判定不能1例であり, 有効率は72.7%であった。副作用は嘔気およびGPT, ALP上昇1例, GOT, GPT上昇ならびに白血球数減少1例の計2例にみられた。

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© 社団法人日本化学療法学会
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