CHEMOTHERAPY
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CS-807の安全性に関する研究 (第1報)
マウス及びラットによる急性毒性試験
平野 光一森 昌弘木村 邦男戸塚 繁夫増田 裕
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1988 年 36 巻 Supplement1 号 p. 274-279

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抄録

経口用のセファロスポリン剤であるCS-807について, マウス及びラットを用いた急性毒性試験を, 経口・腹腔内・皮下の3適用にて実施した。この結果, マウスにおけるLD50値は, 経口 (雌雄とも8000mg/kgより大)・腹腔内 (雄3502mg/kg, 雌2535mg/kg)・皮下 (雌雄とも10000mg/kgより大) となり, ラットでは経口 (雌雄とも4000mg/kgより大)・腹腔内 (雌雄とも4000mg趣より大)・皮下 (雌雄とも2000mg/kgより大) となった。また投与期間中の一般状態・平均体重の推移・途中死亡例及び試験終了時の肉眼的剖検観察結果等に, CS-807固有であると見倣されるような変化は, いずれの動物においても観察されなかった。以上より, CS-807は非常に低毒性の薬剤である事が判明した。

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© 社団法人日本化学療法学会
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