TE-031の浅在性化膿性疾患に対する臨床的検討

抄録

新しいマクロライド系抗生物質TE-031を浅在性化膿性疾患患者20例に投与し, その臨床効果, 細菌学的効果, 副作用, 有用性を検討した。投与方法は, 1日2回, 朝・夕食前または食後投与し, 投与量は1日200～400mg, 投与日数は3～14日である。投与終了時に最終全般改善度を判定した。
結果
1. 臨床効果: 1例除外例で, 19例検討した。最終全般改善度で有効以上の有効率は, I群 (4例) 75.0%, II群 (3例) 66.7%, III群 (1例) 100%, IV群 (5例) 80.0%, V群 (4例) 100%, VI群 (2例) 100%であり, 全体として84.2%と良好な成績であった。
2. 副作用: 20例中2例, 10%にみられた。腹痛, GPT上昇が, それぞれ1例ずつあった。
3. 有用性: 極めて有用31.6%, 有用42.1%で, 有用以上の有用率は73.7%であった。