CHEMOTHERAPY
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男子淋菌性尿道炎に対するceftriaxone single-dose静注療法の細菌学的・臨床的検討
市木 廉久鷺山 和幸原 三信
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1990 年 38 巻 1 号 p. 68-73

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抄録

男子淋菌性尿道炎に対するセフェム系抗生剤ceftriaxone (CTRX) の細菌学的および臨床的効果について検討した。
男子淋菌性尿道炎23例にCTRX1gをsingle-dose静注し, 下記の結果を得た。
1. 臨床分離23株中18株に対するCTRXのMICを測定した。これらはすべて0.05μg/ml以下に分布し, そのうち16株 (88.9%) は0.025μg/ml以下であった。また23株のうちβ-lactamase産生株は2株 (8.7%) あったが, そのMICは他より高くなかった。
2. 淋菌は3日後および7日後判定ともに全例消失していた。
3. 臨床効果は3日後判定で著効42%, 有効58%, 7日後判定で著効25%, 有効75%であった。
4. 自他覚ともに明らかな副作用を認めなかった。

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