CHEMOTHERAPY
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Meropenemの呼吸器感染症における使用経験
山下 直宏川崎 聡丸山 宗治水島 豊矢野 三郎
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1992 年 40 巻 Supplement1 号 p. 823-826

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抄録
新しい注射用カルバペネム系抗生物質であるmeropenem (MEPM) を, 13例の呼吸器感染症に使用し, その臨床効果を検討した。疾患の内訳は, 肺炎9例, 慢性気管支炎1例, 敗血症性肺塞栓症1例, びまん性汎細気管支炎1例, 気管支拡張症1例であった。結果は著効3例, 有効4例, やや有効2例, 判定不能4例で有効率77.8%(7/9) であった。副作用としては顔面発赤が1例, 発疹が1例に出現したが, いずれも軽度であった。本剤投与によると思われる臨床検査値異常は, GOT, GPTの軽度の上昇が1例, ウロビリノーゲンの上昇が1例にみられたのみであった。以上の結果から, MEPMは呼吸器感染症において有用な抗生物質と考えられる。
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© 社団法人日本化学療法学会
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