CHEMOTHERAPY
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呼吸器感染症に対するTazobactam/Piperacillinの臨床的検討
小西 一樹小原 一雄村井 一範星野 健加賀美 浩菅原 和重阿部 和康片桐 修水野 紹夫田村 昌士
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1994 年 42 巻 Supplement2 号 p. 679-682

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抄録
呼吸器感染症患者10例に新しく開発されたtazobactam/piperacillin (TAZ/PIPC;治験番号YP-14) を投与して, その臨床効果を検討した。内訳は細菌性肺炎6例, 肺化膿症1例, びまん性汎細気管支炎1例およびマイコプラズマ肺炎2例であった。マイコプラズマ肺炎は対象外疾患のため有効性評価対象から除外した。
投与方法はTAZ/PIPC1日投与量2.5~59を30~60分かけて点滴静注した。投与期間は5~15日間であった。臨床効果は著効4例, 有効3例, やや有効1例であった。
細菌学的効果では起炎菌の同定された5例中4例で除菌された。副作用はいずれの症例においても認められなかった。臨検値異常として2例に好酸球増多, 1例にGPTの上昇が認められたがいずれも軽度であった。本薬剤は呼吸器感染症に対して極めて有効かつ有用な抗生剤であることが示唆された。
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© 社団法人日本化学療法学会
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