2015 年 20 巻 2 号 p. 143-150
全球陸域研究計画(GLP)は変動環境下における陸域システムの変化について、人間-環境結合システムに注目し、土地利用・土地被覆および陸上生態系の構造・機能の変化パターンやメカニズムを明らかにするための国際共同研究計画である。また、IGBPとIHDPの共同プログラムとして、持続可能な陸域システムの管理や保全に向けた科学的示唆を創出することを目指している。日本では、日本学術会議がGLP小委員会を設置している。また、札幌拠点オフィスが設置されており、陸域システムの脆弱性、回復力、持続可能性に関する国際共同研究の奨励や研究情報交流、シンポジウム・ワークショップの開催、成果出版、トレーニングコース等を通じてGLPに貢献を続けている。今後は、Future Earthにおける先導的なコアプロジェクトの1つとしてさらなる発展が見込まれており、拠点オフィス活動を含む各種研究プロジェクトを通じた日本の貢献に対する期待は大きい。