2016 年 21 巻 2 号 p. 173-186
本研究では、環境省が実施した「平成27年度地方公共団体における気候変動影響評価・適応計画策定等支援事業」の支援過程と検討成果を踏まえ、地方公共団体における気候変動影響評価・適応計画策定の手順のあり方、各ステップにおける課題とその解決手法について、体系的な分析・考察を行った。全体手順は、望ましい手順として八つのステップが想定されたが、各自治体の実情に即し柔軟に手順をアレンジする応用パターンの適用が重要になることが分かった。また、各ステップの課題への解決手法として、目指す適応計画に到達するまでの短期のゴールやプロセスの戦略づくり、地方気象台との連携、地方公共団体実行計画への組み込みや適応に関する方針の策定、総合計画など上位計画への適応の位置づけ、さらに、自治体間での関連情報・経験・ノウハウの共有、国からの基礎的な気候・影響情報やツール類の提供等が有効であることが示唆された。