抄録
林業は足場の悪い山の中で伐採木など重量物を取り扱うため,身体的負担が大きく体温が上昇しやすい。危険な作業も多く,夏季の屋外作業であっても,長袖・長ズボン,ヘルメット,安全靴,手袋などを着用することから熱ストレスを受けやすい環境にある。本研究では森林作業種ごとの熱中症リスクを明らかにすることを目的とした。RMRを文献から収集し,森林作業種ごとにまとめ,分類した。分類結果をもとに,森林作業と熱中症リスクについて検討した。最も許容WBGTが低いのは枝打ちの26.5°Cであり,最も高いのは下刈り,毎木調査,集材・運材の30.5°Cであった。