抄録
森林を主要な場とする森林スポーツは2000 年代に日本に普及し,これらの大会開催に伴う一連の動きはスポーツツーリズムに該当し,地域活性化に資すると言われている。本研究では,長野県と新潟県に跨る斑尾高原におけるトレイルランニング大会が地域の経済的側面においてどのような影響を及ぼしたのかについて観光協会および地域の人々への聞き取り調査を実施した。調査の結果,トレイルランニング大会が開催されることによって大会参加者の宿泊による経済的効果があり,トレイルランニングが閑散期の収入を増やす手段となっていることが明らかとなった。