ケモインフォマティクス討論会予稿集
第39回ケモインフォマティクス討論会 浜松
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ポスター発表
Statistical Electronic-Structure Informatics on Graphene Oxide
*馮 馳杉本 学
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p. P6-

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抄録

グラフェンのC-C結合をランダムに選択しそれに酸素を付加することで数多くの酸化グラフェンの分子モデルを生成し、その構造を電子状態理論によって最適化して安定構造を求めた。得られた様々な異性体の中から最安定なものを見出すとともに、計算された異性体のエネルギーの平均値を評価した。酸素含有量の少ないものについて、最大で150個の異性体を生成して計算を行ったところ、構造のサンプリング数を変えても平均値がほぼ一定となった。炭素数が最大96個までのグラフェンのモデルから、酸素含有量(炭素の原子数に対する割合)が最大で60%程度となる酸化グラフェンモデルを作成し、それぞれ30個の構造サンプリングを行って酸素原子の結合エネルギーを計算したところ、それぞれの組成の酸化グラフェンにおいて、酸素含有量が40-54%の場合に相対的に安定になることが予想された。この酸素含有量は、実験的に合成されるGOでの値とよく一致している。

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