ケモインフォマティクス討論会予稿集
第41回ケモインフォマティクス討論会 熊本
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ポスター発表
無機材料の組成式を元にした物性予測のための記述子開発
*佐方 冬彩子小寺 正明田中 健一中野 博史浮田 昌一白沢 楽冨谷 茂隆船津 公人
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p. 1P03-

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抄録

材料開発において未知の材料を効率的に探索するには、組成の情報のみから物性を予測する手法の開発が必要である。本研究では、無機材料の組成式を記述子に変換して説明変数とし、物性との関係を表す回帰モデルを構築した。さまざまな物性の予測に対応できるよう情報を損失なく変換するために、組成式中の各元素の個数や割合を表す記述子、原子量、原子半径、電気陰性度といった元素の物理学的パラメータを使用した記述子など、合計387個の記述子を提案した。ケーススタディとして、これらの記述子を用いてRandom Forestによるモデルを構築し、結晶の生成エネルギー、密度、屈折率という3種類の物性の予測を行って R2 値がそれぞれ 0.970、0.977、0.766という結果を得た。また、統計的に選択されそれぞれの物性予測モデルの構築に寄与した記述子が、化学的知見から考えても妥当なものであったことからこの手法の有用性を確認した。

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