1938 年 4 巻 9 号 p. 387-390
著者は被檢物質を犬血液とし,之れに何等機械的影響を與ふることなく,純音傳導を以て血液凝固の状態變化を連續的に,且單純に記録し,得たる第3圖に示すが如き記録寫眞より其の曲線の解析を可能ならしむるに便ならしめ,延いて血液凝固能の研究に資せり.本論文の要旨は第三回日本循環器病學會總會(第十回日本醫學會第二十二分科會)に於て報告せり.本研究及び實驗に際し其指導を賜りたる恩師京都帝國大學醫學部内科學第三講座眞下教授に深厚の感謝を捧げ,併せて終始援助を與へられたる同講座前川助教授に深甚の謝意を表す。