中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 2-E-O-23
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O-35 下肢1
LCPを使用した脛骨近位部骨折に対するMIPO法での治療
内藤 充啓山城 輝久前田 亨
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抄録
(目的)近年AOのLCP(locking compression plate)が種々の骨折治療で使用されている。我々は脛骨近位部骨折に対してLCPを用いてMIPO(Minimally invasive plate osteosynthesis)にて骨接合を行い、良好な治療結果を得たので報告する。 (対象及び方法)対象は3例(男性1例、女性2例)。年齢は56-69歳(平均64.6歳)。骨折型はAO分類で41-B3,41-C1,41-C3であった。2例をdual- plating、1例を片側プレート固定を行った。また2例で関節面の陥没に対して骨片を持ち上げ整復し、人工骨にて骨補填を行った。 (結果)全例で手術翌日からCPMを開始し、部分荷重開始までは28-42日(平均34日)、全荷重までは57-86日(平均66日)。2例で正座可能である。全例で術後の軟部組織障害、感染はみとめられなかった。 (考察)脛骨近位骨折の粉砕例において従来法では内固定の成績も悪く、また軟部組織損傷の著しい症例においても小侵襲の手術が望ましい。今回LCPを使用することで角度安定性が向上し、骨粗鬆症の骨折に対しても十分な固定性を得ることができた。それにより早期からROM運動が可能となり、術後の可動域が良好な結果につながったと考えられた。しかし関節面に大転位を伴う場合は本法の適応外であり、正確に整復すべきである。
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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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