中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 1-A-S-9
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S-O2 整形外科におけるリスクマネージメント
腰部の代表的手術における術中・術後合併症
佐々木 謙井口 哲弘笠原 孝一金村 在哲三浦 寿一
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抄録

【目的】 腰椎の代表的手術法において合併症の頻度を明らかにする。 【対象と方法】 1989年_から_2002年までに、当院で施行した腰椎後方手術症例を対象とした。手術方法は、椎弓切除術、腰椎固定術(インストルメント有りと無し)、開窓術とした。合併症は,術中合併症、早期合併症(術後1ヶ月以内)、後期合併症(術後1ヶ月から1年)に分類した。 【結果】 合併症は925例中199例(21%)に生じており、合併症による再手術例は58例(6.3%)であった。死亡例はなかった。術中合併症は75例(8.3%)に発生し硬膜損傷が66例(7.3%)、implant関連が1例、術中骨折は3例であった。早期合併症は、111例(12%)で、うち神経症状が悪化したものが28例であった。感染は深部感染が10例(1.1%)に発生していた。臓器合併症では、消化器が最も多く26例(2.8%)であった。晩期合併症は、42例(7.1%)で生じていた。 術式別の合併症の発生率は、Love変法を含む開窓術507例中82例(16%)、椎弓切除術260例中59例(23%)、椎弓切除に開窓術を加えたもの30例中7例(23%)、インスツルメントを使用しない固定術92例中37例(40%)、インスツルメントを使用した固定術31例中12例(39%)であった。また2回以上の再手術例115例中32例(28%)に合併症を認めた。

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© 2005 中部日本整形外科災害外科学会
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