主催: 日本理学療法士協会
会議名: 第54回日本理学療法学術大会 抄録集
開催日: 2019/09/07 - 2019/12/15
私たちが生活している広島は,国際平和都市として世界中の人々に知られています。広島のことを知らないのは意外と私たちではないかという反省から,今回は健康増進の具体的な形としてこの特別企画を準備しました。当初は市民公開講座として市民も交えたウォーキングの会を企画しておりましたが,運営上,安全面への配慮から内容を変更し,この特別企画でウォーキングコースの紹介を行い,学会終了後に皆様各自でウォーキングしていただき,広島をより深く知ってもらおうという内容に変更しました。
広島は瀬戸内海に面した日本でも有数の三角州地帯であり,市内には旧太田川から分流する6つの河川が流れ,古くから「水の都」として栄えてきました。この三角州の地形を生かした川辺の風景を「広島の大きな個性」として,また,原爆からの復興の象徴として,広島市は『水の都ひろしま構想』を進めてきました。それにより,川辺が緑地化され,歩道が整備されるなど,川辺は人々の交流の場や,風景を楽しむウォーキングコースとして多くの人が訪れる場となっております。
広島は人類史上最初の原子爆弾による被爆地であり,その爪痕は現在も有形遺産として市内の至るところに保存され,核兵器廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けています。ユネスコ世界遺産である原爆ドームは「世界平和の祈りを込めたヒロシマの象徴」として,多くの人々が訪れる観光スポットです。特に,広島国際会議場の近隣には,2019年4月にリニューアルオープンした広島平和記念資料館や,被曝当時に安否確認のために使われた伝言板が再現された袋町小学校平和資料館,多くのメディアで取り上げられた被爆電車のある広島電鉄千田車庫など,平和の祈りを込めたたくさんの史跡が残されています。なお,平和記念資料館は学会の参加証提示にて入館無料となりますので,皆さまこの機会にぜひ足をお運びください。
本企画のねらいは,健康増進の具体的なかたちとして,学会が終わってそれぞれお帰りになるまでの時間に国際平和都市・広島の象徴的な水辺のウォーキングを楽しみながら,広島の有形文化遺産に触れていただくことです。発表中に紹介する内容をまとめたハンドアウトもご用意しております。我たちが自分たちの足であるいて,自信をもって推薦するウォーキングコースを皆様にご案内いたしますので,ぜひウォーキングに出かけてみてください。