抄録
本研究の目的は、地域を基盤とした参加型研究によるコミュニティ・エンパワメントの構築 が、高齢者の健康状態に有用となることを検証することであった。研究者と高齢者が協働して地域健康づくりを作り上げる2年5ヶ月の介入プロセスを、トライアンギュレーション法を用いて質的に分析した。併せて、介入に伴う高齢者の体組成および体力の変化を、対照群のそれと比較した。地域健康づくりは、義務の状態から身体活動による恩恵の受容を経て、 主体的なものへ変容した。それに伴い、高齢者の筋肉量および 6 分間歩行が有意に改善し た。地域健康づくりには、コミュニティ・エンパワメントの構築が重要な役割を果たし、高齢者の健康が維持・増進された。