抄録
現在、我が国では地方部の衰退が深刻化している一方で、都市部では若年層の地方部への移住・定住への関心が高まっている。今後、人口減少の進む地方部では、移住者と地元出身者が立場を超えて共創的な関係を築くことが重要である。本研究では島根県隠岐郡海士町を事例に、移住者と地元出身者の間でどのように共創的な関係が構築されるのかを明らかにするために調査・分析を行った。その結果、共創的な関係を構築していく上で、①移住者と地元出身者では地元出身者の変化がより複雑に推移すること、②移住者にとっては自然発生的に現れる「指南役」の機能が重要であること、③変容過程で双方に役割や特徴の捉え直しが起こることが明らかになった。